サックス ロングトーン練習方法:レベルに合わせたやり方、コツを紹介
サックスの演奏の時に一定の高さで音を長く伸ばすロングトーン練習方法についてお話します。初心者、中級者、上級者と各レベルに合わせた練習方法を順番に紹介。マウスピース、ネックを使った練習方法のコツもわかります。トレーニングアイテムも紹介。

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サックス ロングトーン練習方法

ロングトーン練習

 

ロングトーンとは金管楽器を吹くときや、歌を歌う時に一定の高さで音や声を長く伸ばすことをいいます。

 

ここでは歌唱のロングトーンではなくサックスのロングトーン練習についてお話します。

 

サックス初心者・中級者・上級者とレベルに合わせたロングトーンの練習方法を順番に説明します。

 

島村楽器インストラクターの動画も3本紹介しているので、目で見て音を聞いて参考にしてみてください。

ロングトーンはサックス上達の基本

ロングトーンはサックスを吹くにあたって基本中の基本です。

 

ロングトーンの実力がサックスの実力に比例するとも言われるくらい、とても大事な基本練習です。

 

スポーツでも基礎体力が出来ていないと試合で活躍することはできません。

 

ロングトーンが出来るようになると、サックスの技量はどんどん上がっていきます。

 

ロングトーンが上達することで、音の大きさ、広がりも出るようになり、音色もよくなり長時間の演奏も可能になります。

 

とてもサックスの基礎体力作りに大事な練習なのです。

 

ロングトーンの意味は文字通り1つの音を長く吹くことです。
簡単そうですがとても奥が深いです。

 

ロングトーン

サックスは音を出すのは簡単ですが良い音を出すのは難しいです。
サックス初心者の方には、いきなり音階や曲から吹きはじめる人がいます。

 

ロングトーンを練習しなくても、もちろん演奏する事はできますが年月ともに差が歴然としてきます。

 

いつまで経っても高音域がでないとか、汚い音を出す人、力んでしまう人など様々です。

 

力んだまま演奏することで変なクセがつき、長時間の演奏が困難になり年齢とともに吹けなくなる可能性もでてきます。

 

また腰痛、顎関節症などの疾病を引き起こすケースもあります。

 

ビブラートが掛からなかり、音量の差が出せないなど多くの問題点がでてくるのでロングトーンの練習は地味ですがとても大事な練習なのです。

 

ロングトーンの練習をしない人は必ずライバルに差をつけられます。

 

5年後、10年後には圧倒的な差がついていることでしょう。

 

サックスの良い音を出すのに簡単な方法はありません。

 

ロングトーンを日々練習することで努力の結果、素晴らしい音色に変わっていくのです。

ロングトーンはプロでも続けている大事なエクササイズです。

ロングトーンをしっかりと練習しないと変な奏法のクセがつき、身体と音の感覚がズレてしまうので注意してください。

 

ロングトーンの練習をおろそかにして、いきなり曲練習をしたりすると、次のような不具合を見逃しやすくなってしまいます。

  • 音程が外れていることがわからない
  • 音量が大きすぎる(小さすぎる)
  • 正しい姿勢が吹くことができない
  • ビブラートの掛け方が不自然になる

悪い状態のまま、練習を重ねても悪い癖が身に付くだけです。

 

ロングトーンは口輪筋を鍛える練習でもあります。

 

初めのうちは「やり続ければ音が出る」と自分に言い聞かせて焦らずに練習を続けましょう。

 

サックス ロングトーン練習方法:初級編

初心者は、「リードの選び方」でも説明していますが、2-1/2(2半)の柔らかいリードで練習するようにしましょう。

 

ロングトーンの練習で口周りの口輪筋を鍛えられてから、厚めのリードを使うのがベストです。

 

ロングトーンは一つの音を伸ばし続けるだけなので、単純で飽きやすいということがあります。

 

しかし、ロングトーンはこれがどうしてなかなか奥が深いんです。

 

ロングトーンの練習を飽きずに継続するためにも、練習する時には目的をもって練習するといいでしょう。

 

同じロングトーンの練習をしていても目的をもって練習をするのと、しないのとでは上達のスピードに圧倒的な差が生まれます。

目的を意識して練習する

  • 音の吹きはじめから終わりまで音量・音色が変わらないようにする。
  • 大きな音で吹く
  • 自分が思ったタイミングで音がでるようにする。
  • 腹式呼吸を意識する

サックスは中音域の音は比較的出しやすく、低音域の音は意識したタイミングで音が出なかったりします。
全ての音域で音量・音色が安定するように心がけてください。

 

初めは音を出しやすい中音域「ド」から始めます。
最初から音は出ないですが「ブォー」と鳴るまで続けます。

 

そしてその音が出たら息が続く限り音を伸ばしてみます。

 

音が震えてしまってなかなか音が伸びないと思いますが、毎日練習して、真っ直ぐでキレイなサウンドを出せるようにしましょう。

 

次にメトロノームを使ってロングトーンをします。

ロングトーン練習方法 メトロノーム

1回のロングトーンの長さはメトロノームを用いて4拍から始めます。
拍子を頭の中でカウントしながら吹きます。

 

4拍で息が途切れずに吹くことができたら、次は8拍、16拍と伸ばしていきます。

 

同じように、より肺活量を必要とする低音域や高音域も練習します。

 

サックス初心者は、まだ口の筋肉組織が作られていません。
ですから音が安定するまで時間がかかります。

 

ロングトーンを練習することでアンブシュアが安定し良い音を出せるようになります。

 

まずは、全ての音がしっかり鳴るということを目標にすることがサックス上達の一歩です。

 

また、サックス初心者は息を吸い込むブレスという習慣がないので、まずはしっかりと息を吸う事を意識します。

 

息をしっかりと吸い込んで大きな音を吹いてみましょう。

 

大きな音の幅を広げておくことでダイナミクス(強弱)の練習にもなります。

 

ただし、あまり力み過ぎて息を入れ過ぎると音が裏返ったり音が割れたりするので注意して下さい。

 

大きな音を出す練習を繰り返すことで音が裏返ったり、音が割れる感覚を体に覚え込ませます。

 

最初は力が入るのはしょうがないですが、ロングトーンを継続練習することで、少しづつ力を抜いて楽に吹けるようになります。

 

ロングトーン練習方法 吉野ミユキのサックス教則本の初級編でブレスと腹式呼吸の基本からマスターできます。

 

ロングトーンは、サックスがどんなに上達しても必ず行うレトレーニングのの一つです。
我流ではなく、基本をしっかりマスターするようにして下さい。

島村楽器インストラクター ロングトーンレッスン動画

1.ロングトーン!〜Gmajor・ト長調 編

 

2.ロングトーン!〜Fmajor・へ長調〜 編
3.基礎練習〜Hi F major( へ長調)ロングトーン 編

サックス ロングトーン練習方法:中級編

ロングトーン練習

 

まずはプロのサック奏者、大好きなプレーヤーの音をいつもイメージしながら練習します。

 

ロングトーン練習方法 吉野ミユキのサックス教則本の中級編にもDVDがついているので、まずは、それをしっかり聞くようにします。

  • 音の出し始めの発音を意識して練習する
  • ピアノ、メゾピアノ、メゾフォルテ、フォルテなど、音量の違いを練習する。
  • クレシェンド&デクレシェンドで練習する。

発音はとても大事です。
タンギングがしっかりしていないと音の出方がかわってきます。

 

低音や高音のコントロール、全く震えない音を目指して練習します。

 

専門用語で難しく書いていますが、ようはロングトーンをしながら強弱をつけるということです。

 

音を一定に保ちながら、強弱をつけるということは簡単そうで意外と難しいです。

 

しかし、強弱がつけられることで、曲に抑揚がつき深みが増すことで、音楽として厚みが生まれます。

サックス ロングトーン練習方法:上級編

  • 音程を常に意識する
  • ビブラートをかける
  • 明るい音、暗い音、軽い音、重い音など、音の響き、音色を変えた練習をする

音程は寒いと下がり、暑いと上がります。
必ずチューナーを使って音程を合わせるようにします。

 

音色はマウスピースやリードによって大体決まりますが、人間がコントロールすることで音色を変える事が可能です。

 

ビブラートができることで、単調なロングトーンもメリハリが出てきます。

 

息が続かなくて自然にビブラートになってしまう(笑)とは違いますからね。

 

綺麗なビブラートはロングトーンがしっかりとできていなければ出すことはできません。

 

ある程度の肺活量が必要ですが、腹式呼吸がマスターできていれば、難なくこなせるようになります。

 

ロングトーン練習方法 吉野ミユキのサックス教則本の上級編でビブラートや腹式呼吸、タンギングがマスターできます。

サックス ロングトーン練習方法のコツ

初めは、どの音階で練習すればいいのか迷いますが、自分が最も出しやすい音階から始めればOKです。

 

決めた音階でロングトーンができるようになったら、下の音階に向けて1音づつ丁寧に息を吐き切ります。

 

これをひたすら繰り返します。

 

なかなか時間も練習場所も取れないという人は次のような練習を試してみてください。

マウスピースだけを使った練習方法

普通、マウスピースだけを咥えた練習は、アンブシュアの口の形を確認するために行われるのですが、ロングトーンの練習もすることができます。

 

アンブシュアが崩れないように、同じ強さ、同じ大きさで音が揺れないように意識しながら吹きます。

 

音がまっすぐで出せるようになるまで頑張りましょう。

 

上達してくると、簡単な曲ならマウスピースだけを使って演奏することができるようになります。

ネックとマウスピースだけを使った練習方法

ロングトーン ネックとマウスピースを使った練習方法

初めは音が不安定ですが、不安定な音からまっすぐな音が出るようになるまで練習を繰り返します。

トレーナーを使って呼吸筋を鍛える

トレーニングアイテムを使って、ロングトーンに重要な呼吸筋を鍛えることができます。

 

1日2回30呼吸の使用を約1ヶ月継続することで、吸気筋が約45%、持久力が約35%アップします。

 

世界のプロが使用する呼吸筋トレーナーです。
ミュージカル俳優、プロの歌手、管楽器演奏者などの世界で活躍する一流ミュージシャンに愛用されています。

 

日本では、某有名ロックヴォーカリストが、ライブ前の楽屋でウォーミングアップに使用していたことで話題になり、一気に広まりました。

 

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ロングトーンを練習しないとどうなるか?

冒頭でも書いたように、いつまで経っても高音域がでないとか、演奏中に汚い音が混じってしまう、力んでしまうなど人それぞれですが、

 

共通していえるのは、正しい体の使い方ができていないので長時間の演奏は困難になります。

 

正しい体の使い方とは、サックスを吹くときの息の使い方です。

 

サックスを演奏する時には循環呼吸なので身体の組織を色々使います。

 

年齢を重ねるごとに無理が効かなくなったり、腰痛、顎関節症などの疾病を引き起こすこともあります。

 

腰痛、顎関節症は高齢者だけでなく若い人でもなります。

 

サックスを続ける限り、常日頃から練習の始まりはロングトーンからスタートしましょう。

 

これは初心者だからではありません。
必ずプロ奏者も行っていることです。

サックス ロングトーンQ&A

アルトサックス初心者ですが、ロングトーンの練習を30分もすると、
音が詰まったり、割れたような音がでてしまいます。
腹筋を鍛えるといいと聞きますが、どの様にして鍛えたらいいのでしょうか?

初心者がロングトーンを30分もすれば疲れると思います。
しかし、それは腹の筋肉ではなく顔の筋肉の疲れだと思われます。

 

まず、適度に休憩を入れて練習するようにしてください。

 

それと教則本にあるように、多種な練習を織り交ぜて疲れる筋肉をまんべんなく使うことでバランスの取れた筋肉をつけることが大事です。

  • 息を絞り出す筋肉
  • 息の力に耐える筋肉
  • タンギングをする筋肉

などです。

サックスの音は出るようになった(2〜3秒程度)のですが、長く音を出すことができません。
どのように練習すればいいですか?

まずは、腹式呼吸をマスターしましょう。

 

寝転んで吹くと自然と腹式呼吸になります。

 

最初はマウスピース無しで、強く長く息を「スーーーーーー」と吹いてください。

 

これを10秒間同じ息の強さ、量で吐ききるようにします。

 

これを10セット繰り返します。

 

次にマウスピースをつけて、同じ様に繰り返します。

 

最初は、腹筋だけでなく背筋、顔の筋肉が結構疲れます。

 

でも、必要な筋肉なのでとにかく続けるのみです。

 

サックス初心者にとってロングトーンは最初は音楽というより体育に近いかも?

 

練習のあとに、たんぱく質を意識して摂るようにすると筋肉が強くなりますよ。

 

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